八重桜の園 千本ゑんま堂





春の盛りに大輪を添える 童観音は高さ2mのブロンズの座像で、蓮の花を手に、ふっくらとした優しい顔つきの子供の仏像である。誰もが立ち止まり、その表情に微笑を返し、溢れんばかりの愛に包まれ、心和ませている。 無表情な強面の男 … 続きを読む
春の盛りに大輪を添える 童観音は高さ2mのブロンズの座像で、蓮の花を手に、ふっくらとした優しい顔つきの子供の仏像である。誰もが立ち止まり、その表情に微笑を返し、溢れんばかりの愛に包まれ、心和ませている。 無表情な強面の男 … 続きを読む
さくらの国の桜町で春うらら 平城京の頃は花といえば梅であり、平安京で紫宸殿に左近の桜が登場して以来今日に到るまで、花といえば桜となった。 古今東西、日本で誰もが知る最も一般的な花であり、最も愛されている花であろう。桜の花 … 続きを読む
古き時空を花房が蘇らす春のひととき 花見シーズンの渋滞や混雑を逃れ、桜を楽しむなら近場の西陣が良い。 半日ぐらいの街歩きで、隠れた名刹を探訪できる。 西陣には日蓮宗の寺院が数多くあり、その中で三具足山と呼ばれるのが、妙顕 … 続きを読む
散り逝く花とて、礼は散らさず 例年より早く京の桜の開花がはじまり、京の春を告げる近衛邸址の糸桜は見ごろを迎えようとしている。それどころか都の枝垂れ桜や桃桜が、あちこちで枝を桜色に染めている。 街中を行き来していても、桜色 … 続きを読む
左近の桜は藤原氏の陰謀で左近の梅の座を奪い取ったという推論 平安朝の「桜」は時代の気風を表している都の花であった。 貴族の花見が「観梅」から「観桜」に変わってきたのもこの頃のようである。 だから、「花」といえば「桜」とい … 続きを読む
薫る梅林は国の宝なり 香道で香を嗅いでその種類を当てることを聞香(もんこう・ききこう)というが、観梅で馥郁(ふくいく)たる梅の匂いを嗅ぐことを、いかに呼べば良いだろうか。 辞書を繰るが、適切な文字が見当たらない。 相方は … 続きを読む
梅の香のする桜花が柳の枝に咲いているそうな 梅が香を 桜の花に匂わせて 柳の枝に 咲かせてしがな 後拾遺和歌集(1086年奏覧)に中原致時(むねとき)の詠んだ和歌を見つけた。 「梅のよい香りを美しい桜の花に匂わせて、し … 続きを読む
互いに合掌 本法寺を堀川通に出て下ると、一筋目が寺の内通である。 寺の内通を左東へ曲がると、人形寺として知られる宝鏡寺がある。その塀沿いに東に進むと小川通で、更に50メートルほど塀沿いに行く。 寺の内幼稚園の漆喰の塀の上 … 続きを読む
桜花と共に継がれる千年無形の文化遺産 四月上旬の京のあちこちは花見で賑わしい。 満開見頃に花見ができるようにと、毎年行く先を練り、下見にも出かける。東奔西走し、カレンダーに印をつけている。 その間、毎年必ず数回も立ち寄る … 続きを読む
花の醍醐は桜尽くしで千年健在、クローンで技あり。 伽藍をあとに、仁王門を背にして桜馬場を三宝院へと歩く。 霊宝館塀沿いののっぽの枝垂桜に目が行く。天に向かう枝は昇り龍のように見えた。 真言密教の守護神は「清瀧権現」だそう … 続きを読む