京都の狛犬達 / 変り種

土着、異文化のすべてが狛犬に映される

今年の干支のイノシシがお札に印刷されていたことはご存知だろうか。
そのイノシシは護王神社の狛亥である。
主役は祭神和気清麻呂公で、清麻呂公を祀った神社として護王神社が表面に、裏面中心に駆けるイノシシが印刷されている。
この紙幣は明治32年に発行されたのを期に、イノシシ札と愛称されていたらしい。戦前には神社が印刷されたお札は6種あり、そのうち2種が京都の神社で、あと一社は菅原道真公を祭神とする北野天満宮であった。
神社が国家宗教でなくなった戦後の紙幣の図柄からは神社が取り除かれている。

さて狛犬に話を戻そう。
天神さんの大鳥居の傍にある狛犬の試作品と聞いたのだが、牛の数より多い12対の狛犬の中で宝物館前に鎮座している大きな狛犬は石膏製なのだ。どうも大鳥居脇にある狛犬の試作品だということらしい。

変わり種を意識して探していくと色々とあるものだ。
陶製の狛犬の中でも、極彩色をまとい金箔が貼られ一際目立つのが地主神社にある。その形相は何者も断ち払うであろう。
革新的な仏像を生み出し天才仏師として名高い「運慶」が奉納したと伝承されている。
知恩院前の白川の石橋を渡ったところにある松風天満宮の狛犬も黄色の陶器製なのだが、スリムなのに運慶を超える位の形相である。

凄まじい形相の狛犬の中で、笑っているような狛犬もいるから面白い。
早良親王を筆頭に非業の死を遂げた八神を祀る下御霊神社であるのに笑っているからだ。

こうして魔よけとしての力を持つ守護獣である獅子狛犬を見ていると、無意識にバリ島の聖獣バロンや沖縄のシーサー、伊勢の獅子舞などがオーバーラップしてくるのは小生だけではあるまい。

シーサーの匂いが入ったような狛犬もいた。晴明神社である。
堀川通りにあるものより神社境内前の小ぶりな狛犬のほうが更にシーサーに近いと思うのだが。陰陽師よろしくやはり異様な力を持つているように映る。

台座の上に鎮座しているのが狛犬とばかり思い込んでいたが、畳の上に鎮座する狛犬もいると聞いた。サッカーならぬ蹴鞠の神社として知られている白峯神宮である。崇徳天皇・淳仁天皇を祭神とする神社境内にはずんぐりとしたアンコ型の狛犬が鎮座しているのだが、お座敷犬もいるとは知らなかった。近々に行かねばなるまい。

2000余社もあるといわれる京都の神社にはどれほどの狛犬がどんな顔や姿をしているのだろうか。

日本の紙幣 イノシシ札
http://www.f4.dion.ne.jp/~na123/book_003.htm

地主物語 冬 狛犬運慶快慶 (地主神社)
http://www.jishujinja.or.jp/kigan/en_mono_huyu.html

北野天満宮
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ryunosuke/1510/albm28.htm

晴明神社
http://kyoto.e-machi.ne.jp/tmpl/osusume/travel/meiboku/seimei.html

下御霊神社
http://www.genbu.net/data/yamasiro/simogoryou_title.htm

白峯神宮
http://www10.ocn.ne.jp/~siramine/index.html