傍目八目:世の中、見方違えばこう変わる。

どうも、もうひとつ・・・

TPP交渉参加が正式に承認された。甘利経済再生担当相が「日本の強い交渉力をもって臨む。」とコメントしていた。そもそも甘利氏は、日本の外交力をどのように理解・評価しているのであろうか?私には、猪瀬知事の失言にも見られるように、国際的センスをもった政治家は日本にはいないように思える。
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その2、3日後のTVの有識者を交えた報道番組では日本が聖域の一つに挙げている「酪農業・製品」と、規制については「食の安全、著作権等」をテーマに討論が繰り返されていた。この番組を視ていて「甘利さん、アンタ、少し考え違いしているのじゃない?これは交渉事であって、日本は裁判の被告でもなく、アンタはその弁護人でもない。」と感じた。番組では、ニュージーランドの乳牛は放牧で飼料代もほぼ必要なく、乳製品の生産コストは日本の三分の一だという。インタービューを受けた酪農業者は、もし聖域というものがなくなれば日本の酪農業は壊滅すると嘆く。食の安全性については、そのレベルを引き下げるよう要求されている、また著作権等については著作者の死後、日本は50年間だが、アメリカ同等の70年間に引き上げるよう要求されているとのこと。じゃぁ、私は問いたい、「日本は受け身の交渉や対応策ではなく、アメリカはじめ参加諸国にナニを要求するのか?」と。

TPPなるものの本質は、グローバルスタンダードに基づく、またそれを向上させるための国際分業にあると愚考している。自由主義経済下にあって品質的にも価格的にも国際競争力が問われるのは当然のことである。img_01ところが全中はじめ国内の生産者は日本国内の市場にしか目がいっていないように思える。価格競争だけが問題なのであろうか?じゃぁ、クルマを例にとってみよう。なぜベンツが売れる?レクサスが売れる?ヨーロッパ産のワインやチーズが売れる?それは価格が高くても、それに見合うだけの品質に対する信頼性があるからであることは言うまでもない。安価な乳製品はニュージーランドに任せればいい、高品質で美味しい乳製品は日本国内産が受け持つ。甘利さんのいう強い交渉力で日本の食の安全性をスタンダードにすればよい。そうすれば、消費者が願う安全性を背景に日本の乳製品の市場は参加諸国から世界に広がっていく。

「太平の眠りを覚ます蒸気船(上喜撰)、たった4杯で夜も寝られず。」・・・・・・・・・甘利さん、井伊直弼を気取っている場合じゃありませんよ。