「長文屋」の 七味唐がらし

どれだけ相手の好みに近づくか
 親密さに物言わす辛味の加減

白胡麻・黒胡麻・おのみ・芥子・青海苔・紫蘇・山椒・唐辛子の8種で長文屋の七味。小辛〜大辛まで4段階の辛さが基本だが、常用者からは「中辛と辛口の間」など更に細かな注文がくる、「七味唐辛子」330円〜。

「嗜好品やからね」。素材選びと胡麻・おのみ・芥子の手煎りは主人に任せるが、その分量は客の好きに任せられる。「山椒を多く」「おのみは抜いて」…、オーダーメイドの七味。客の前で作り始める新鮮な香りと誂え向きの辛さで、職人一人しか立てなかった小さな店の頃には、京都には珍しい行列が街の名物にもなっていた。移転と拡張で家族三人が同時に店に立てるようになり、客を並ばせる負担は軽減。それと同様に軽いのが「御為返し」の心配。日常使いの七味なら貰う側の気は軽いが、嗜好を汲んで贈った気持ちは軽んじられない。その匙加減もまた絶妙。

 元は北野商店街にあった店を継ぐ三代目ご主人。「父親の味をよく知る人に厳しく評価された頃もあった」が、今も先々代からの味はそのまま守られている

長文屋
ちょうぶんや

■京都市北区北野下白梅町54-8
TEL 075・467・0217
Open 10:30〜18:00/木休
【賞味期間】
冷蔵で1〜2ヵ月間 冷凍で3ヵ月間
【保存方法】冷蔵もしくは冷凍