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先週末は風こそあれ好天に恵まれ、花見日和が続いた。
市内の各地は、俄かに蕾が殻割し膨らみ満開見頃となったソメイヨシノに、花見の行楽客が賑わい、桜の下には笑顔が絶えなかった。
舞い散る前に、今しかない桜見を思う存分楽しんでもらいたい。
その昔、桜の開花は農作業の目安の一つになっていた。古の人々は、桜に実りの神が宿ると考えていたようだ。
さくらの「さ」は早苗などのことで、「穀物の霊」を表す接頭語。さくらの「くら」は「神霊が鎮座する場所」を表す意味がある。「さ・くら」で、穀霊の集まる依代(よりしろ)を表すという。
とすると、「桜見」は豊作の祭りで、「桜餅」は誠にめでたくも有難い菓子ということになる。
さて、財団法人日本さくらの会が、1992年に定めた「さくらの日」をご存知だろうか。
3月27日なのだそうだ。
「さ」くらの3、 「さく」で3×9(さんく)=27と、「さくらさく」に語呂合わせしたようだ。
そして、大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」(花の万博)を記念し、「さくら名所100選」を選定した。
この100選に京都では嵐山・仁和寺・醍醐寺・笠置山自然公園の四箇所が選出された。
昭和29年より京都の県花は「枝垂れ桜」で、奈良県の「奈良八重桜」が昭和43年に選定されてからは、全国でこの二県のみが「桜」を県花としている。
つまり、桜は日本の古都の花ということになる。
そこで、京都の枝垂れ桜というと、円山公園の巨木枝垂桜が雄で、嵐山の紅枝垂れ桜は何番手だろうか。山桜やソメイヨシノの満開の光景は周辺の風光とあいまって、軍配は嵐山なのか。
御所近衛邸跡の糸桜、祇園白川の早咲枝垂桜並木、天龍寺の枝垂れ桜、原谷苑の紅枝垂れ桜、平安神宮の八重紅枝垂桜、大日堂紅枝垂れ桜、醍醐寺霊宝館の枝垂桜、六角堂の枝垂れ御幸桜などなど、あげれば枚挙に暇がないくらいに、立派な枝があちこちで競っている。
また、枝垂れ桜やソメイヨシノに限らず京都には多種の桜が咲き誇る。
日本には桜の種類が約340種ある。「山桜」を中心として自生野生しているものが9種、その他は園芸種で「里桜」と呼ばれている。
一箇所で50種もの桜が見られるのは勿論「京都府立植物園」であるが、小ぶりながらも10種もの珍種が揃っているのは「平野神社」である。ここも観光バスが列を成すようになってきた。
観光バスでは入れない、案内板には出ていないパーソナルな名所が、京都の人にはあるだろう。小生のそんな意外な場所の一部をご紹介しよう。
たとえば、千本北大路を下った十ニ坊町にある「上品蓮台寺」。
応仁の乱での消失で三院しか残っていない地味な寺院だか穴場的名刹である。静かにゆっくりとして、まばゆくも鮮やかな紅枝垂れと淡くも儚いソメイヨシノが楽しめる。 三脚持参で行かれると良い。拝観寺院ではないゆえに、くれぐれもマナーと節度を守っていただきたい。
メジャーな地で、人気の少ないマイナーな所なら、疎水から南禅寺を越えて下河原町、岡崎公園、平安神宮はどうだろう。
「なーんだ」というなかれ。
岡崎のお屋敷街の小道をご存知だろうか。
「植冶」小川冶兵衛が造園した庭が連なる辺りである。
「無隣庵」、「野村碧雲荘」「市田對龍山荘」「真々庵」「清流亭」「有芳園」「環水園」「旧岩崎邸」「細川別邸」等々、豪邸にある作庭された桜である。
公開はされていないが、お屋敷にある名庭の枝垂れ桜が垣間見られる。実に見事なものである。
覗き見しなくても、小道を歩けば塀や垣根越しに飛び込んでくる。
そして、南禅寺の鐘の音が響き渡ってくるのが聞こえてくる。
桜珍種十品種の紹介 (平野神社)
http://www.geocities.jp/daa01397/index.html
ぶらりと京都 (堤タクシー)
http://www.kyotocity-taxi.com/
【参照リンクには、現在なくなったものがあるかもしれません。順次訂正してまいりますが、ご容赦ください。】
市内の各地は、俄かに蕾が殻割し膨らみ満開見頃となったソメイヨシノに、花見の行楽客が賑わい、桜の下には笑顔が絶えなかった。
舞い散る前に、今しかない桜見を思う存分楽しんでもらいたい。
その昔、桜の開花は農作業の目安の一つになっていた。古の人々は、桜に実りの神が宿ると考えていたようだ。
さくらの「さ」は早苗などのことで、「穀物の霊」を表す接頭語。さくらの「くら」は「神霊が鎮座する場所」を表す意味がある。「さ・くら」で、穀霊の集まる依代(よりしろ)を表すという。
とすると、「桜見」は豊作の祭りで、「桜餅」は誠にめでたくも有難い菓子ということになる。
さて、財団法人日本さくらの会が、1992年に定めた「さくらの日」をご存知だろうか。
3月27日なのだそうだ。
「さ」くらの3、 「さく」で3×9(さんく)=27と、「さくらさく」に語呂合わせしたようだ。
そして、大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」(花の万博)を記念し、「さくら名所100選」を選定した。
この100選に京都では嵐山・仁和寺・醍醐寺・笠置山自然公園の四箇所が選出された。
昭和29年より京都の県花は「枝垂れ桜」で、奈良県の「奈良八重桜」が昭和43年に選定されてからは、全国でこの二県のみが「桜」を県花としている。
つまり、桜は日本の古都の花ということになる。
そこで、京都の枝垂れ桜というと、円山公園の巨木枝垂桜が雄で、嵐山の紅枝垂れ桜は何番手だろうか。山桜やソメイヨシノの満開の光景は周辺の風光とあいまって、軍配は嵐山なのか。
御所近衛邸跡の糸桜、祇園白川の早咲枝垂桜並木、天龍寺の枝垂れ桜、原谷苑の紅枝垂れ桜、平安神宮の八重紅枝垂桜、大日堂紅枝垂れ桜、醍醐寺霊宝館の枝垂桜、六角堂の枝垂れ御幸桜などなど、あげれば枚挙に暇がないくらいに、立派な枝があちこちで競っている。
また、枝垂れ桜やソメイヨシノに限らず京都には多種の桜が咲き誇る。
日本には桜の種類が約340種ある。「山桜」を中心として自生野生しているものが9種、その他は園芸種で「里桜」と呼ばれている。
一箇所で50種もの桜が見られるのは勿論「京都府立植物園」であるが、小ぶりながらも10種もの珍種が揃っているのは「平野神社」である。ここも観光バスが列を成すようになってきた。
観光バスでは入れない、案内板には出ていないパーソナルな名所が、京都の人にはあるだろう。小生のそんな意外な場所の一部をご紹介しよう。
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「なーんだ」というなかれ。
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5004-060411-4月
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