桜餅もたやすく作れそうにない

餅と桜 by 五所光一郎

森山直太朗の♪さくら、河口恭吾♪桜、 宇多田ヒカル♪SAKURAドロップスなどよりも、
♪さくら さくら のやまも さとも みわたすかぎり
かすみか くもか あさひに におう
さくら さくら はなざかり♪

小学唱歌として口ずさんだ♪さくらさくら♪が、つい飛び出してくる。
もう流行り歌にはついていけない世代になったのかもしれない。
がしかし、花見はできるのである。


花見(桜見物)のスタイルが習慣行事化してきたのは、江戸時代に入ってからである。桜の花見の最初はというと、平安時代、812年嵯峨天皇が御所紫宸殿南殿で宴を催したことにみられるという。それまでは、花見といえば「梅見」のことであり、桜に関しては「観桜」「桜狩」と呼ばれている。
その後も貴族や武士の間では、春の楽しみとして「観桜」「桜狩」が盛んに行われていたようだ。

現在の花見との違いは、詩歌や舞楽、芸能と深く結びつきながら楽しんでいた
という点である。詩歌なら、百人一首に詠まれている桜の句は、紅葉とならび六首もあり、万葉集では40首以上もある。

更に、西行定家世阿弥など京都に生きた文人達はこよなく桜を愛し、桜に関する多くの作品を残している。また、語り草となる観桜の宴は、「足利義満山荘北山第」、「豊臣秀吉醍醐寺」などで催されている。

桜に万物の無常を託して句を詠むか、麗(うらら)かな日和にだんご餅をいただくか、さてさて長閑(のどか)な春のはじまりである。



小生の花見では到底作品などできようはずがない。とすればと、花見の桜餅づくりを楽しむことに決め、去年の5月に自家製の桜餅づくりに挑戦しようと、庭の桜の葉を塩漬けしておいた。

ところが、「君の家の桜は染井吉野だから…、菓子屋は大島桜をつかうんや」と、もう最初からつまづいてしまった。最も、葉を食用しないなら、どの若葉でも良いらしい。
今年の花見は「彼岸桜」にはじまったが、花を楽しみ、葉桜を待ち、京都での
大島桜」探しをメインにし、漬けなおそうと思っている。

伊豆大島原産の大島桜は葉が柔らかく食用に適しているらしい。
葉桜の6月から夏にかけて、若葉を摘み取り塩漬けしていくようだ。この葉は一年に一億枚が消費され、伊豆松崎でその70%が生産出荷されると知った。

染井吉野」は「大島桜」と「江戸彼岸桜」の交配種と聞くが、京都では大島桜は探し出せないかもしれない。
その折は、あめ色に変わった「染井吉野」の葉の香りを楽しみ、葉を食さず我慢し、七分咲きの八重桜を塩漬けにして「桜茶」にするというのも、手頃かなと思いを馳せている。



ようこそ 桜のデータベースへ (広島市立大学)
http://www.db.its.hiroshima-cu.ac.jp/~kitakami/sakura.html

BG選曲 日本古謡さくらさくら (kousan)
http://longbg.web.infoseek.co.jp/bgm.html

楽譜さくら 試聴 (インプレスダイレクト・リットーミュージック)
http://www.rittor-music.co.jp/hp/score/piano_data/03417144.htm

桜葉の塩漬け (男の趣肴ホームページ)
http://www.ajiwai.com/otoko/make/saku_fr.htm

和菓子レシピ 桜餅 本格派編 (山口屋穀粉)
http://www.kokufun.co.jp/recipe/sakuramochi.html

嵐山 さ久ら餅 (鶴屋寿)
http://www.sakuramochi.jp/history/


【参照リンクには、現在なくなったものがあるかもしれません。順次訂正してまいりますが、ご容赦ください。】
5177-050329-4月

関連歳時/文化

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