
俳諧にも詠まれる広沢の雁にちなんで考案された「雁食」770円/16個入。見た目は小さな丸石のようでも、食感はもっちりと柔かい。
芥子と胡麻、肉桂を入れた求肥を砂糖の中で一日寝かし、丸い小石のような「雁食」が出来上がる。戦後、先代が残した店と菓子の製法を受け継いだご主人。「たくさんあると美味しいもんも、分からんようになる」と、まとめ買いする客にも小さな箱をすすめてしまう。それがこの店の姿勢だ。店の方から声を出して広める事は決してないが、口伝にこの店を知る昔から、遠方からの客は多い。だが当代で暖簾が降ろされる事を知る客はどれほどだろうか。
ご主人の山本さんは「何でもやらなあかん時代」、和菓子屋はもちろんパン製造店にも勤めた。今は奥さんとお姉さんの三人で菓子作りを助け合う

芳富軒
よしとみけん
■京都市中京区油小路通
丸太町南入ル大文字町51
TEL 075・231・5048
Open 8:00〜18:00
日・祝〜17:00/水休
【賞味期間】10日間
【保存方法】常温
5277-03091001-