きな粉がまぶされた「わらび餅」は、箱に収められて包装紙にくるまれた後、丁寧に紐が掛けられる。小さな箱であってもその作業が省かれることはない。「こうやってきちんと包んだら、『大事に持って行こか』って思てくれるやろ」とご主人。そこにあるのは作った和菓子に向けられる愛情と、買い求める客へのさりげない呼びかけと、先様のことまで思いやる気持ち。奥深いひと手間。物を作って売る、それだけではない「商い」だ。
目の前には高瀬川、裏には鴨川、とせせらぎに挟まれた立地ゆえ、水がモチーフになった包装紙
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本わらび餅のワラビ粉はグラム1500円以上もする