干物ゆえに海から遠く離れた京へも運び込まれることが可能だったちりめんじゃこ。土の性質から鞍馬の特産だった山椒。この「出会いもん」がいつしか京名物となった、ちりめん山椒。商う店が多いのも無理はない。素材も作り方も至ってシンプルなのだ。では「やまもと」、何が違うのか? かつて子供が小さかった頃、アレルギーを克服すべく使い始めた有機調味料に、添加物や農薬の混じらない素材。母が子の口へ運ぶ「贈りもの」は、何よりも愛情と信頼に満ちあふれる。子供が成長した今も商いとした今も、それは何ひとつ変わらない。心が満ちた「花ちりめん」こそ、思いやりの形。
女将・山本悦子さん曰く「薄味やし、ごまかしがきかへん」味は、佃煮が得意と評判だった主婦の頃と同じ。60才を機にひとり商いを始めた。
ただし「花ちりめん」「くき若布」と達筆で装われたラベルや、のれんはご主人の筆による協力品
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