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京都御苑のイトザクラが開花したという。
例年なら一目散に出かけるところだが、今春は腰が重い。
半月前の東日本大震災の悲惨な爪あとを目に、花見に浮かれる気分にはなれない。
かといって、いつまでも沈んだ心で萎縮してばかりいては暗い日本となり、救援支援も、復興どころか、冷え切った日本に陥ってしまう。
悲しみを胸にしまい、負けるな負けないぞと、哀惜の念を奮闘の覚悟に切り替えることが、無念にも亡くなられた方々への供養となり、被災地復興への期待に応えられることになるのだと、やっと考えられるようになった。
幸いにも我々惨事を免れた者には、いち早い復興と子孫に受け継ぐ安全な日本づくりに向けての強い意志と日常が急がれる。それは痛みを胸に強い絆で結ばれよう。
避難場所となっている学校の体育館で行われた卒業式で、家族を奪われた生徒達が「ふるさと」を唄い、生徒や被災避難者は目から零れるものを拭っている。
そして、生徒代表はふるさとの復興に向っての強い決意を宣言した。この映像を目の前に、思わず頑張ろうと声を発したくなった。
余震か、誘発か、地震発生情報のテロップがまた流れた。
毎日あちこちで揺れている日本列島。次の大地震はどこにやってくるのか、誰一人として知る者はいない。
2009年7月、国の地震調査委員会発表の地震発生確率では、今後30年の大地震発生を予測している。
宮城県沖99%、想定東海地震87%(静岡・津)、東南海地震60〜70%(横浜・千葉・東京の下町、奈良・高知・大阪・徳島)、南海地震50%(名古屋)である。
これは今後30年間に遭遇する交通事故での負傷の確率24%、空き巣3.4%、火災での罹災1.9%と比べてみると、その窮地のイメージがしやすいだろう。
京都の花折断層帯はどうか。今後30年内に花折断層帯中南部で0〜0.6%の確率だとある。
しかし、俄かに胸を撫で下ろせない。0.6%の確率が30年後ではなく、明日かもしれない。
また、震源地が花折でなくとも、前段の高確率の発生の地震の影響での被災は免れられないからである。
また、花折断層震度7.5の他にも、地震が起こる活断層はある。
桃山断層〜鹿ヶ谷断層 M7.5、宇治川断層M6.6、橿原〜水尾断層M6.6、光明寺〜金ヶ原断層M6.3 黄檗断層M6.5、琵琶湖西岸断層系M7.7である。
確率からは低いが、明日が京都かもしれない。想定外のことが起こったのであるから。
仮に起こった時の花折断層の場合の災害は、全壊117,800棟、半壊44,300棟、出火件数26〜96件、死者3.300〜5,400件、負傷者111,900〜163,400件、断水約52万戸、停電147,000戸、ガス停止68.8万件、電話不通76,000件と、京都市は想定している。
最近100年間に起こり京都に災害をもたらした周辺の大地震は、1946年南海地震、1948年福井地震、1994年猪名川群発地震、1995年兵庫県南部地震、2000年鳥取県西部地震の五つである。
そのうちの南海地震は過去90年から150年の間隔で繰り返し、次は早ければ2036年頃とされているマグニチュード8以上の巨大地震である。
また、福井地震以降約40年から50年間静かな期間が続いていた近畿周辺は、1995年頃より頻繁に地震発生が続き、活動期に入ったと考えられている。
つまり、活動期の約50年間ぐらいの間に活断層の異変が起こる可能性が高く、2050年までの2040年頃に、南海地震やその誘発による京都の活断層の動きで、災害発生が予測されている。
1830年に災害をもたらしたマグニチュード6.5の京都大地震から約200年間、京都を震源地とした大地震は幸いにも起こっていない。
京都大地震は死者280人、負傷者1300人の記録を残すが、その後暫くの京都の静けさゆえに、0.6%の確率といえども、かえって不気味さを感じるのは小生だけではあるまい。
京都の都心四区には古い町家が多く(18.6%)、高年齢者も多い(23.1%)。その上、小路や路地も多い。ひとたび揺れれば倒壊圧死、焼死は明らかである。
国宝も文化財も気になるが、人の命あっての文化である。
神仏多き京都といえど、自然の為せることから救われることはない。
自らが備え、仲間が支え、政治が整えることを怠ってはいられないのである。
東日本大震災は想定外の地震津波により、未曾有の大惨事となった。想定できる力があれば、想定外のときの対策も考えることは決して不可能なことではないはずだ。
日本の復興と新たな災害に対する打つ手を打たないで漫然としているわけにはいかない。今こそ、日本列島が一丸となって世紀を超えた災害対策に取り組まなければ、明日の日本はありえないことになるのではないか。
全国地震動予測地図 (地震調査研究推進本部)
http://www.jishin.go.jp/main/chousa/09_yosokuchizu/index.htm
大地震が京都を!(京都市消防局)
http://www.city.kyoto.lg.jp/shobo/page/0000077709.htm
【参照リンクには、現在なくなったものがあるかもしれません。順次訂正してまいりますが、ご容赦ください。】
例年なら一目散に出かけるところだが、今春は腰が重い。
半月前の東日本大震災の悲惨な爪あとを目に、花見に浮かれる気分にはなれない。
かといって、いつまでも沈んだ心で萎縮してばかりいては暗い日本となり、救援支援も、復興どころか、冷え切った日本に陥ってしまう。
悲しみを胸にしまい、負けるな負けないぞと、哀惜の念を奮闘の覚悟に切り替えることが、無念にも亡くなられた方々への供養となり、被災地復興への期待に応えられることになるのだと、やっと考えられるようになった。
幸いにも我々惨事を免れた者には、いち早い復興と子孫に受け継ぐ安全な日本づくりに向けての強い意志と日常が急がれる。それは痛みを胸に強い絆で結ばれよう。
避難場所となっている学校の体育館で行われた卒業式で、家族を奪われた生徒達が「ふるさと」を唄い、生徒や被災避難者は目から零れるものを拭っている。
そして、生徒代表はふるさとの復興に向っての強い決意を宣言した。この映像を目の前に、思わず頑張ろうと声を発したくなった。
余震か、誘発か、地震発生情報のテロップがまた流れた。
毎日あちこちで揺れている日本列島。次の大地震はどこにやってくるのか、誰一人として知る者はいない。
2009年7月、国の地震調査委員会発表の地震発生確率では、今後30年の大地震発生を予測している。
宮城県沖99%、想定東海地震87%(静岡・津)、東南海地震60〜70%(横浜・千葉・東京の下町、奈良・高知・大阪・徳島)、南海地震50%(名古屋)である。
これは今後30年間に遭遇する交通事故での負傷の確率24%、空き巣3.4%、火災での罹災1.9%と比べてみると、その窮地のイメージがしやすいだろう。
京都の花折断層帯はどうか。今後30年内に花折断層帯中南部で0〜0.6%の確率だとある。
しかし、俄かに胸を撫で下ろせない。0.6%の確率が30年後ではなく、明日かもしれない。
また、震源地が花折でなくとも、前段の高確率の発生の地震の影響での被災は免れられないからである。
また、花折断層震度7.5の他にも、地震が起こる活断層はある。
桃山断層〜鹿ヶ谷断層 M7.5、宇治川断層M6.6、橿原〜水尾断層M6.6、光明寺〜金ヶ原断層M6.3 黄檗断層M6.5、琵琶湖西岸断層系M7.7である。
確率からは低いが、明日が京都かもしれない。想定外のことが起こったのであるから。
仮に起こった時の花折断層の場合の災害は、全壊117,800棟、半壊44,300棟、出火件数26〜96件、死者3.300〜5,400件、負傷者111,900〜163,400件、断水約52万戸、停電147,000戸、ガス停止68.8万件、電話不通76,000件と、京都市は想定している。
最近100年間に起こり京都に災害をもたらした周辺の大地震は、1946年南海地震、1948年福井地震、1994年猪名川群発地震、1995年兵庫県南部地震、2000年鳥取県西部地震の五つである。
そのうちの南海地震は過去90年から150年の間隔で繰り返し、次は早ければ2036年頃とされているマグニチュード8以上の巨大地震である。
また、福井地震以降約40年から50年間静かな期間が続いていた近畿周辺は、1995年頃より頻繁に地震発生が続き、活動期に入ったと考えられている。
つまり、活動期の約50年間ぐらいの間に活断層の異変が起こる可能性が高く、2050年までの2040年頃に、南海地震やその誘発による京都の活断層の動きで、災害発生が予測されている。
1830年に災害をもたらしたマグニチュード6.5の京都大地震から約200年間、京都を震源地とした大地震は幸いにも起こっていない。
京都大地震は死者280人、負傷者1300人の記録を残すが、その後暫くの京都の静けさゆえに、0.6%の確率といえども、かえって不気味さを感じるのは小生だけではあるまい。
京都の都心四区には古い町家が多く(18.6%)、高年齢者も多い(23.1%)。その上、小路や路地も多い。ひとたび揺れれば倒壊圧死、焼死は明らかである。
国宝も文化財も気になるが、人の命あっての文化である。
神仏多き京都といえど、自然の為せることから救われることはない。
自らが備え、仲間が支え、政治が整えることを怠ってはいられないのである。
東日本大震災は想定外の地震津波により、未曾有の大惨事となった。想定できる力があれば、想定外のときの対策も考えることは決して不可能なことではないはずだ。
日本の復興と新たな災害に対する打つ手を打たないで漫然としているわけにはいかない。今こそ、日本列島が一丸となって世紀を超えた災害対策に取り組まなければ、明日の日本はありえないことになるのではないか。
全国地震動予測地図 (地震調査研究推進本部)
http://www.jishin.go.jp/main/chousa/09_yosokuchizu/index.htm
大地震が京都を!(京都市消防局)
http://www.city.kyoto.lg.jp/shobo/page/0000077709.htm
【参照リンクには、現在なくなったものがあるかもしれません。順次訂正してまいりますが、ご容赦ください。】
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